■婚活の今と昔
昔は、結婚というとほとんどがお見合い結婚でした。仲をとりもつ仲人にお願いして、結婚相手を探してもらうのが主流で、結婚適齢期になれば、親が動いて、お見合い、結婚へと進んでいくものでした。それが少しずつ変化し、相手を自分で探す「恋愛結婚」「自由恋愛」へと変わっていきました。そのため、結婚年齢に多少のばらつきが見られるようになったわけです。そして、結婚適齢期で結婚相手を見つけられなかった人は「行き遅れ」「負け組」のレッテルを貼られ、モテない人、結婚できない人というイメージが定着。負け組となった人は肩身の狭い思いをしていましたが、それでも、周りには必ず世話好きなおじさん、おばさんがいて、なんだかんだとお見合い相手を紹介してくれたものです 。
しかし、そんな甘い時代は終わりを告げ、いよいよ「婚活時代」へと突入していきます。婚期を逃した人たちは自ら「婚活」を宣言し、結婚相手を求めてさまざまな出会いの場に進出していったのです。お見合い婚活、婚活パーティー、婚活合コンなど、さまざまな出会いの場が登場し、今では本気で結婚を考えている多くの男女が参加しています。また、結婚相談所も、以前は恥ずかしいからと隠れて入会していましたが、今ではオープンに公言している人がほとんどです。
■婚活しても結婚に踏み切れない理由
婚活がこんなに浸透しているにも関わらず、晩婚化、非婚化が進んでいる理由はいくつか考えられます。
・男性の経済力の低下
いくら男女平等の時代とはいえ、やはり結婚したら経済的に男性に頼りたいというのが多くの女性たちの本音です。そのため、婚活パーティーなどでは男性の年収に注目している女性も少なくありません。しかも、男性自身、結婚しても共働きを希望する男性が増えていることから、男女間に多少のギャップが見られるのです。
・草食系、受け身系男子の出現
婚活でいいなと思う相手がいても、その後発展しないことが多いようです。それは、男性が「消極的」「受け身」「最初から結婚自体を諦めている」からかもしれません。少し前に「装飾系男子」がもてはやされましたが、これは、結婚を考えている女性にとっては問題外です。自分から「付き合ってください」と言えないのはもちろん、「結婚してください」など、到底言えないのです。さらに最近増えているのは、受け身なのに頑固な男性です。交際に至っても、これらの男性は、何を考えているのかわからない、何も決めてくれない、結婚する気があるのかわからないなど、わからないことだらけに女性が離れていってしまうのです。そこで、女性のほうがリードする形で結婚まで導いたり、中には年下の男性を養ってもいいと思う女性まで登場しています。
■家系にまつわる結婚。もしかすると家系に問題があるのかもしれない
いずれにしても、婚活時代である今日では「出会いがない」ということはありません。むしろ、出会いは多いのです。しかし、その出会いの多様化が逆に結婚を遅らせているとも言えます。女性は「もっといい人がいるかもしれない」、男性は「別に結婚しなくてもいい」と思っている以上、晩婚化、非婚化を止めることはできないでしょう。ただし、婚活がうまくいかないのは、これらの理由だけが原因とは言い切れません。家系による因縁が関係している場合には、本人の努力だけではどうしようもないこともあるのです。